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学ぼう <江戸東京の文化> そして、未来へ

  

見学会


切絵図で歩く「鬼平犯科帳」(1)

 池波正太郎の「鬼平犯科帳」は、実在した火付盗賊改方・長谷川平蔵宣以(のぶため)を主人公とするフィクションです。その作品中に登場する場所を切絵図によってたどる見学会の第1回目が、梅雨入りしたばかりの6月8日(日)に行われました。地下鉄九段下駅に集合後、小雨模様の中を九段坂からスタート。コース上には実在の場所だけではなく、平蔵の役宅を初めとする架空の屋敷や商家などが多数点在します。そんな虚実入り交じった江戸の町を想像しながら、九段坂~清水門~田安門~千鳥ヶ淵~麹町~坂町~合羽坂と歩き、曙橋駅で解散となりました。思ったほどの雨にはならず、参加された方々も大いに楽しまれていたようです。
(写真説明の『』内はその場所の登場する「鬼平」シリーズの作品名、「」内は作品中での設定上の店・屋敷等です。また、切絵図上に今回歩いたコースを
で表示しました)

【記録】文・写真:広報部会・菊池真一

この見学会の詳しい記事は『えど友』81号(9/1発行)に掲載されます。


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尾張屋板「飯田町駿河台小川町絵図」(部分)
九段坂(『老盗の夢』『密告』など) 「役宅」裏の掘割に架かる俎板(まないた)橋(現在は俎橋)(『五月雨坊主』など)
「役宅」のあった清水御門外(現・千代田区役所) 「役宅」正面にあった清水御門(『あきれた奴』)
田安御門
尾張屋板「東都番町大絵図」(部分)
平蔵が通ったと考えられる堀端一番丁(『白根の万左衛門』)付近にある千鳥ヶ淵戦没者墓苑 半蔵濠の土塁と石垣を千鳥ヶ淵公園から見る
火付盗賊改方を管轄する若年寄・京極備前守高久の「麹町屋敷」(『迷路』)のあったあたり(現・隼町)
尾張屋板「麹町永田町外桜田絵図」(部分) 境内に奉納石牛が並ぶ平河天満宮(『白根の万左衛門』『麻布一本松』)
密偵の連絡所として登場する「蕎麦や・瓢箪屋」(『密偵』)のあった麹町四丁目(現・麹町3丁目) 「筆師・梅之助の家」「鰻屋・伊勢屋」(『白根の万左衛門』)のあった麹町六丁目(現・麹町4丁目)
尾張屋板「千駄ヶ谷鮫ヶ橋四ッ谷絵図」(部分)
四ツ谷御門跡の石垣 「菓子舗・福本屋」(『迷路』)「蝋燭問屋・三徳屋治兵衛」(『老盗の夢』)「菓子屋・加賀屋仁助」(『流星』)のあった四ツ谷御門外(現・四谷1丁目)
七軒町(『流星』)から下る坂町坂 「平蔵組の組屋敷」のあった坂町
合羽坂(『夜針の音松』)

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