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学ぼう <江戸東京の文化> そして、未来へ

  

江戸名所図会を歩く

 前回は中里の円勝寺から駒込駅まで歩いて終わりました。今回はその駒込駅前の染井吉野記念公園を起点にして駒込村から西ヶ原村、上中里村へと北上します。5月の新緑の頃と、暑くなってきた7月に歩きました。

【取材】歩いた人(文・写真):広報部会・中村貞子


その57[藤林山西福寺から犬追物上覧の地]

   挿絵:長谷川雪旦  ▲平塚明神社

所要時間: 駒込駅下車(8分)西福寺(1分)染井稲荷神社(10分)無量寺(8分)昌林寺(8分)滝野川公園(御殿前遺跡)(3分)平塚神社(2分)JR上中里駅
駒込駅前の染井吉野記念公園に立ち寄ってから出発。本郷通りを横断して西方向へ。 染井坂に突き当たると駒込小学校の向かい側に西福寺。このあたり、さすがに桜の木が多い。
山門を入って右手に無縁塚。そのなかにある明暦元年に造られた豊島区内最古の六地蔵。愛らしいお顔の地蔵さま。 供養塔からさらに進むと、墓地の中に4代目伊藤伊兵衛政武の墓。樹仙とはいかにも名高い御用植木師にふさわしい。(写真選択→拡大)
西福寺と元は同一の敷地内にあった染井稲荷神社。場所は同じなのですぐ隣。 鳥居をくぐったすぐ右側に染井の里の碑。 染井の地名の元になったという泉のあった場所という。すでに図会のころ泉は涸れていた。
それらしく、ちょっと造作をしてみましたという感じ。水がチョロチョロ流れている。 かわいらしい狛犬と古びた感じの社殿がどこかなつかしさを感じさせる。
染井坂に戻り、左に折れて西ヶ原方面へ。無量寺入り口、なかなかいい感じなのだが。 入口前に説明板と、六阿弥陀三番目の石碑が立つ。
山門から中門まで来ると、通せんぼ。境内は入山禁止とある。「*公園ではありません」と、「厳禁」の赤字が拒否感たっぷり。 その隣に立つ最古といわれる六阿弥陀の石碑。割れて修復された跡がある。
無量寺から昌林寺へ。少し坂を登って昌林寺前に立つ石碑の横には末木観音とある。六阿弥陀の同木の末木(木の上の細い部分)で造ったということらしい。 昌林寺本堂。
その前にある最近造ったように見える石碑。西国三十三ヶ所観音霊場葛井寺写とある。 昌林寺から西ヶ原貝塚一帯を抜ける。 途中にある貝塚広場。
さらに北上すると滝野川公園が見えてくる。入り口には御殿前遺跡の碑。 公園の右側は平塚神社。参道入口右側に平塚城址の説明板がある。(写真選択→拡大)
長い参道の先に平塚神社が見えてくる。 滝野川公園から入って来ても、この参道の途中に出られる。 平塚神社拝殿。古びた趣のある建物だが、いつの頃のものだろうか。
親子の狛犬が岩山に。 本殿の左背後にある、これが鎧塚のようだ。確かに低い塚で、立入禁止になっている。

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