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学ぼう <江戸東京の文化> そして、未来へ

  

江戸名所図会を歩く

 コロナ騒ぎで出歩くのがためらわれるような時期を過ぎ、6月になってようやく少し歩いてみようという気分になりました。久しぶりに訪れた湯島天神は夏越の祓の設えがあり、もうこんな時期なのか、と2月ごろからの不安な日々が思い出されました。どこも普段と比べると閑散としていましたが、8月の終わり、三の巳の日の聖天島に渡れる日をねらって不忍池を訪れたときは、少し人出が戻っているような気がしました。

【取材】歩いた人(文・写真):広報部会・中村貞子


その51[湯島天満宮から中島辨財天]

   挿絵:長谷川雪旦  ▲忍はすの池 中島辨財天社

所要時間: 大江戸線上野御徒町下車(5分)湯島天満宮(3分)天澤山麟祥院(10分)錦袋圓跡(雪見橋碑)(5分)龍門橋碑(1分)三橋(みはし)(3分)不忍池・中島辨財天(10分)上野御徒町駅
総檜造りの湯島天神。
訪れたのはちょうど夏越大祓の時期で、茅の輪がしつらえられていた。
本社殿の後ろにある、左は笹塚稲荷、右は戸隠神社。戸隠神社はもともとは湯島神社と呼ばれていた古くからあった地主の神。
表鳥居は都の重宝。寛文7年(1667)9月造営され、同11年に修理した銘がある。下脚部にはめずらしい唐獅子頭部の装飾。 麟祥院表門前の入り口に立つ春日局像。昨年、礫川公園から移設された。
「海東法窟」の額の掛かる表門。 庫裏の前にいつものワンちゃん。元気そう。犬小屋の札をよく見ると・・・名前はチヨなんだ!
春日局の墓所。 不忍池を目指す途中、不忍通りホテルココ・グランデ前の歩道植え込みに、雪見橋碑が半分欠けたまま埋まっている。
下町風俗資料館前には「龍門橋」の碑。この前は自転車置き場になってしまった。 上野公園入り口。黒門を模したデザインの壁泉の脇には解説板がある。
なるほど、似ている。(右下写真)(写真選択→拡大) 不忍池中島に渡る、天龍橋入り口。辯天堂は寛永寺の塔頭の一つ。
辯天堂裏にある聖天島。普段は入れないが、巳の日にはこの鳥居の手前にある扉が開く。 聖天祠?この小さな祠は聖天様を祀っているのか?判然としない。
巳の日は島の周りを一周できる。祠の脇に後ろ向きで立つ役行者の正面。 9月の大祭をひかえた辯天堂。疫病除滅祈願の幟がはためく。

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